D.Force The Second Chapter
Force-7

全ての結果


「・・・・・・・・」
ゆっくりと目を開けた。
「起きるの早かったな」
確かにそう聞こえた。驚いて思わず身を起こす。
「何驚いた顔してるんだよ」
険しい表情のミレナスにディクスが気を害したように訊いた。わけがわからずディクスの顔をまじまじとみる。
私は・・・
やがて違和感に気づく。
・・・・・・傷が・・・傷が癒えてる・・・!!
「悪いが顔のやけどは少し痕になりそうだ。少しでも残らないようにがんばったんだけどな」
そう言ってミレナスに背を向けた。反対側に横たわっているナチの様子を見て、再び向き直った。
「殺したんじゃ・・・?」
あの時殺されると確信した。言いようのない恐怖に駆られた。しかし、現実は・・・
「馬鹿いうな。俺がそんなことするわけないだろ。いくら憎悪に駆られたって殺したりなんかしないさ。それに・・・あんたをもう十分こらしめたと思ってるしな。腕の傷、ナチがつけたやつ相当痛かっただろ?その傷を治すの怖かったんだぞ。骨が見え隠れしてたんだからな」
当たり前のようにいうディクスを呆然と見つめる。
「どうして殺さなかった?」
「だから、俺はそういう主義じゃないんだって。殺せば全てが済むわけじゃない。死ぬことが最大の苦しみじゃない。あんただって知ってるはずだろ?生きていることの苦しさ」
「・・・・」
言われて黙り込む。
「俺だって同じだ。同情してるわけじゃないけどな。言っとくけど、このまま役所に突き出すからな。それは覚悟して置けよ」
「私は・・・」
「ナチが起きたら連れて行くから」
間髪いれず言い、再びナチの方を向くとずれたコートをかけなおした。
「俺だって最初はナチを殺そうとした犯人を殺り返すつもりだったさ。・・・けどな、あんたも人間だったってことだ。死の恐怖におびえた顔を見れば誰だって気が変わる。もし、恐怖を、痛みを感じないような人間だったら、俺は間違いなくあんたを殺していただろう」
「恐怖・・・痛み?」
「裏切られた心の痛みと何かに対する恐怖だよ。女が憎いから殺したんじゃない。また傷つけられるんじゃないかという恐怖心が今回のことにつながった。自分では気づいていないだろうけどな。それをなぎ払おうと罪を犯した・・・違うか?」
反論する言葉がなかった。
かつての友人から傷つけられた心の傷。そしてその傷を、寂しさを紛らわすために女におぼれた。それが過ちであったということを認めるのが怖かった。再び傷つけられるのが怖かった。それがやがて女への恐怖となってミレナスを侵していたのは紛れも無い事実だった。
「・・・いつ幻術を?」
「剣を交わした後に光を放っただろ?あの時だ。光はただのカムフラージュ。一か八かだったんだけどな。見事に引っかかってくれたってわけだ」
「悪かったな」
憮然として答える。
「人間なんだ。そういうこともあるだろ。でも、まさかナチも引っかかるとは思わなかったけどな」
参ったというように肩をすくめて見せる。ナチの額に手を当てた後、あぐらをかいてミレナスのほうをむいた。
「いつ入れ替わった?」
「ナチが溶岩に呑まれた時。普通だったら骨も残らないが、幻術の中の出来事だからな。失神したナチをその場に残して成りすましたってわけだ。驚いただろ?」
なぜか自慢げに、しかも嬉しそうに言う。
この男は・・・
平然ととんでもないことを言う目の前の男にあっけにとられる。自分以上の高度な技術を持つ術者・・・
そして、自分以上に自分を知っている人物―――――――― 完全に・・・負けたわね・・・
そう認めると口元を和らげた。そして自嘲気味に笑って見せた。
「あなたなら・・・優秀な術者になれるんでしょうね。私が成り得なかった本当の術者・・・」
「・・・どうかな?」
急に表情を和らげたミレナスに少々驚きながらも間を空けて答える。
こうして話して限りでは殺人者という印象は受けない。しかし、実際は・・・
――――― 私は・・・私は殺人を犯した罪人。それを生きることで償わなくてはならない」
そう言うとおもむろに立ち上がった。ディクスはその様子を見ているだけで止めようとはしなかった。
「あなた達に連れて行ってもらわなくても自分の足で出頭するわ。最後まで世話になりたくなんかないもの」
そして一歩踏み出した。
「・・・有難う、候補生さん。最高の術者になってこの国に貢献してあげて。そして・・・その子を大事にね。」
振り向かず、そう言うと宮殿の中心に向かって歩き出した。
暗闇にすぐにミレナスの姿は溶けて消えた。
それを見続けていたディクス。彼女の姿が見えなくなったところでナチに視線を移した。
ナチの広がった傷。ディクスのフォースを併用した術によって今度こそ完全にふさがり、消えていた。それでもナチは相変わらず目を閉じたまま、起きようとはしなかった。
すぐそばでひざを立て、目を覚ますのをじっと待つ。
「早く帰るぞ」
そうつぶやいた時だった。
「クロードさん!」
暗闇から突然声が聞こえた。ディクスは驚きもせず、ゆっくりと暗がりに目を向けた。
「良かった、無事で・・・」
息を切らしたアルバートだった。
「ええ、なんとか解決しました」
立ち上がり、そう言った。
「ご苦労様でした。二人のおかげで犯人も無事に見つかりました」
「それは・・・こいつのおかげです。恐怖に逃げずに立ち向かったから・・・私はただその手助けをしただけに過ぎない」
苦笑しながらそう言う。
「犯人・・・ミレナスから全て聞きました。彼女もあなたが優秀な術者だと。あなたこそマスターにふさわしい人物だと、そう言ってました」
・・・あいつ、そんなこと・・・
「私もそう思います。己の感情をコントロールし、術を使い分け、正しい方向に導いてこそ真の術者・・・」
「それはただ・・・」
恥ずかしくなって頭をかき、その場を繕うようにナチを抱き上げた。
「もう、宿舎に戻ります。ナチを休ませないと・・・」
「それなら私の部屋の一つをお貸ししましょう。静養なさってください」
アルバートの提案に同意し、宮殿に向かった。


―――――― 私は完全に敗れた。・・・そして私はこの一生をかけて全ての罪を償わなければならない
独房の中、ミレナスは心の中でつぶやく。
敗北したはずだった。これから過酷な生活が待っているはずだった。けれど、彼女はその全てを受け止め、そして晴れ晴れとした気分を味わっていた。こんな気分は何年ぶりだろうか?
そう思って表情が笑顔に変わる。
これで・・・これで良かったのよ。これで私は人生の再スタートを切ることができる。もう、以前の私じゃない。恐れるものは何も無い・・・
初めて味わった死の恐怖、そして完全な挫折。自分の女への恐怖におびえ続けていた彼女はようやくここで解放されることとなった。ディクスという候補生の一人によって。
冷たい床に身を横たえる。火照った体に冷たさが心地よく感じられる。
顔に触れた手が感じる違和感。目元から頬にかけて残った傷跡。その跡をなぞり、手をゆっくりと握る。
こんな私だけど、どうか心の隅にでも留めておいて・・・
そしてゆっくりと目を閉じた。
明日から始まる新たな生活。それがどんなにつらいものかわかっている。けれど、それが彼女を変えようとしている事は確かだった。そして彼女自身それを感じ取り、また、希望を見出していた。
心の中の恐怖をなぎ払ってくれた彼に淡い感情を抱きつつ、ミレナスは深い眠りについた。


「わたし本当に死んだかと思ったんだからね―――― っ!!」
ディクスをばしばしたたきながらナチは半泣き状態で責め立てた。
「お互い様だろ!?」
言い返してナチの手首をつかむ。
朝になり、ナチはようやく目覚めた。自分は今度こそ死んだものだと思っていた分、実はまだ生きていたという真実をなかなか受け入れることができなかった。加えて、すぐそばで顔をうずめて寝ている、あの時命を落としたディクスを見て、いよいよ死んでしまったと確信さえ得ていたのだった。
殴って起こしたディクスから聞いた事の真相にナチは怒ってディクスをたたきまくっていたのだ。
「っていうか、何で幻術使えるのよ!?」
ナチの記憶ではディクスは幻術は使えないはずだった。しかし、ディクスはナチがスティングから幻術を教わっていた様子を一部始終覗いていたという事実は知らなかった。
「結果的には解決したんだから良いだろ!?」
負けじと反論してナチを押しとどめる。
「馬鹿兄貴――――― っ!!」
「ぐえっ!」
勢いに任せて振り上げた足をディクスの腹部に思い切り叩き込んだ。ディクスはつかんでいた手を放し、うずくまる。
相当興奮したのか、肩で息をして鼻をフンと鳴らすとベッドに再びもぐりこんだ。
「ってぇ・・・ナチ!お前ってやつは本当に・・・」
腹を押さえながら布団をかぶっているナチを非難する。
「こら、いじけるな!」
布団をはがそうとするがナチがそれをかたくなに拒否する。思い切り引っ張るが、ナチもあわせて引っ張り返す。
しばらくそうしていたが、このままでは埒が明かないと思ったのか、ディクスは手を放した。
「おい・・・ナチ」
言葉も返さなくなったナチに困惑する。
「わかったよ・・・悪かった。俺が悪かったから。いい加減に顔出せよ」
しかし、ナチは顔も出そうとはしなかった。頑固な妹にため息をつくと、ベッドに腰をかけた。
・・・・・・ったく、本当に困ったやつだな
もぐりこんだままのナチを横目で見る。わずかに震えているのが分かった。
・・・・・・――――― 泣いてるのか?
これ以上突っ込むのはやめておくことにした。ナチの肩の辺りをぽんぽんとたたくと立ち上がった。
「俺、ちょっと外に出てくるから」
そう簡単につげ、部屋を静かに出た。
パタン
扉の閉まる音がした。言葉どおりディクスは部屋を出たようだ。
「・・・・・・・」
それがわかったナチはもぞもぞと布団から顔を出す。手元の枕をつかむと扉に向かって思い切り投げた。
「本当に死んだかと思ったんだからね・・・!」
扉にぶつかった枕が床に落ちる。その様子をしばらくじっと見ていたが、小さくため息をつくとベッドからおり、枕をはたいて元に戻した。
――――― わたしを置いて死ぬなんて承知しないんだから
戻した枕を再びつかみ、胸に抱く。
・・・――――― でも・・・良かった・・・・・・
腕に力を込め、心からそう思った。


「よぉぉぉっしゃあああ!!!」
宮殿内の一角。スレイドの叫びがこだました。
「おめでとうございます!やっぱり受かってたじゃないですか!」
その横で手をたたいて喜んでいるのはアッシュだった。
候補者合格発表の当日。発表のあった掲示板で候補生達は湧きたっていた。
「やはり・・・また・・・」
ところが、喜びに浮かれる若者二人をよそに、マインは一人悲しみにくれていた。
「そりゃそうじゃ。家でのんびりして試験時間に遅れるからじゃ。自己管理ができんと失格になってもしかないことじゃの」
フィルジアが合格証明書でパタパタ仰ぎながら当然だというようにいう。二度目にして、試験時間遅刻という理由で落とされたマインは絶望の淵に立たされていた。
「まあ、そんなに落ち込むことないだろ?まだまだ募集はしてるんだし。オレだって受かったんだ。普通に受ればこんどこそ受かるって。二度ある事は三度あるって言うだろ?」
見かねたスレイドが崩れているマインの肩をたたきながら慰める。
「それをいうなら仏の顔は三度までじゃ」
「っていうか、三度目の正直ですよ」
めちゃくちゃなことをいう二人に、すかさずアッシュが突っ込む。
「お約束だよ、アッシュ。こういうときでもギャグは必要だからな。とはいえ、フィルジアは素だろうけどな」
親指を立て、自慢げにいう。ギャグで済まされたマインはさらに落ち込む。
候補生は最終的に十四人となった。しかし、そのうちの二人、ディクスとナチは例の事件の解決に貢献したとして、試験免除となったのだ。
延期されていた試験も数日前実施され、彼ら四人も受けたのだった。実質、十二人中五人が院生として認められることとなったのだが、マインはうつつをぬかし、試験当日遅刻したことが原因で一人落ちてしまったのだ。
「じゃあ、決まったところでディクス達にも知らせに行くとするかの」
「そうですね。行きましょうか」
合格の喜びもひと段落し、合格した三人はディクスとナチに知らせようと互いを促す。
「・・・・・・じゃあ、私はこれで・・・次回の試験の手続きをしてきます」
そう言うとマインはよろよろとその場を立ち去った。
「ま、大丈夫だろ。立ち直りも早いからな。・・・ってことで、オレたちは二人に自慢しに行こうぜ」
「今日は祝杯じゃ〜」
そして、三人はマインと反対方向の宮殿中心部に向かって歩き始めた。


二人の候補生によって幕を閉じた殺人事件はそれほど大きく新聞等に取り上げられる事はなかった。それはディクスの意向だったのである。
注目を集めたいのは山々だったが、誰かを犠牲にして得られる名声など欲しくはなかったのだ。それに解決の糸口を見つけ出したのはナチである。そのナチもあまり大事にしたくないと、アルバートに事を荒立てないよう働きかけてもらうよう、頼んだのだった。
そして、それが彼ら二人が院生適正試験をパスすることとなった最大の理由である。
「なるほど、その二人が例の事件を解決してくれたと」
自室の机で書物に目を通していたスティングがオリヴィアから事の顛末を聞く。
「ええ、彼らが全力を尽くしてくれたおかげで被害を抑えることができました。・・・ただ、彼ら二人にはかなりの労力を強いてしまうことになってしまいましたが」
「そのうちの一人は瀕死に陥ったと言っていたね。しかし、兄上も何故僕に知らせてくれなかったのか・・・すぐにでも駆けつけたというのに」
スティングは残念そうにつぶやいた。しかし、それにオリヴィアが即座に否定する。
「何をおっしゃってるのですか。アルバート様はスティング様に余計な心配をかけぬようにと、あえて報告することを避けたのです。宮殿内のものにも極力伝わらないよう、アルバート様自ら治癒術を施したのですから」
兄上も困ったものだな・・・そんなに気を使わなくても全然構わないのに・・・
そう思うものの、本当のところはすごく嬉しかった。スティングの姉、フィオールも同じだった。何か面倒なことがあれば一人身を削ってでもスティングの妨げにならないよう影ながらサポートしてくれていたのだ。二人とも当然その事はスティングには秘密にしているはずった。
しかし、彼らの従者がひそかに話をしてくれるおかげで色々と情報を得ることができたのだ。そのたび、スティングは立派に公務を勤め上げなければならないと強く思うのだった。
「その二人はもう院の方に入っているのだろう?」
「ええ、適正試験免除という形で他の候補生よりも少し早く院に入ってもらいました。何か探し物をしているようでよく古蔵書室に出入りしているようです」
オリヴィア自信、二人が蔵書室に入って行くのを何度も目撃していた。
「・・・探し物・・・。まあ、院の寮に入っている事は間違いないか」
一人納得する。
――――― 明日にでも僕が直接二人に礼を言いに行こう。もしかし、たら蔵書室にいれば会えるかもしれないし・・・
「一人は女性だったっけ」
「そうです。兄と妹だそうで。おそろいのブロンドの髪でした。よく口論するみたいですけど」
そこで苦笑する。二人でなにやら口論しているのをこれもまた何度もみかけていたのだ。何について口論していたのかはわからない。しかし、端から見ていて面白かったのだ。
妹による術の大輪炎がとても美しかったのを覚えている。
「王子、ライアです」
そのときライアの声が扉の向こうから聞こえた。スティングがうなずくとオリヴィアが扉を開けた。
―――― オリヴィア?」
「ええ、お話しすることがあって・・・」
そう言うとライアと入れ替わるように部屋を一歩出る。
「ではスティング様、私はこれで」
「ああ、兄上に礼を言っておいてくれ。それから後で向かうと」
「わかりました。それでは失礼します。ライア、くれぐれもスティング様に非礼のないように」
胸に手を当て、軽く礼をすると立ち去った。
「お話し中すみません」
「大丈夫、なんでもない話だったから。それよりどうかしたのか」
「ええ、ブルーフォースの発着所をアルヴィス国のほうで建設していたと。すぐにでも会合ができるようにだそうです」
「アルヴィスが?」
アルヴィスとは北エンドレスに隣接している国だった。かつてエンドレスの首都が北エンドレスにあったとき一番の友好国であったのだ。首都が遷った今でもその関係は続いており、スティング自身もアルヴィス国の王位継承候補者たちとよく顔を合わせていたのだった。
―――――― そう言えば最近三人に会ってないな・・・
アルヴィスの三つ子のことを思う。
「エルトシャン王子が提案を?」
彼が緊急事態以外のことで動くとは思えないけど・・・
「いいえ、ネイシャン様が。始めは建設は反対だったようですが強い要望があったようで・・・。王子がご多忙のようでお耳に入れる事はしなかったのですが、実は何度かブルーフォースについてアルヴィスより使者が来ていたのです。何事かとは思ったのですけど」
―――― やっぱり・・・
アルヴィスの三つ子、それぞれネイシャン、シャーリーン、エルトシャンといい、スティングの幼馴染のような存在だった。特にネイシャンは強烈な性格の持ち主で昔から追いかけられていたのを覚えている。
毎月、頑丈な木箱で送られてくる手紙もそうだった。
変わってないなぁ。相変わらずエルトシャンは二人に振り回されてるんだろうな
その様子が容易に想像できて一人で苦笑する。
「それで、一度ブルーフォースを試験的にアルヴィスに飛ばす許可を頂きたいのです」
「え・・・あ、ああ。わかった。少しでもアルヴィス国との距離が縮まれば嬉しい事はないし」
「もちろんです。それではここにサインをお願いします」
言われ、差し出された厚めの紙にサインをする。インクが乾いているのを確認すると丁寧に筒に入れた。
「ところで王子、明日は久々の休日ですね。ゆっくり静養なさってください」
「うん、ありがとう。せっかくの休暇だからたくさん本を読もうと思ってて」
「それも構いませんが少しは目を休めてください。連日の膨大な書類に疲れてるはずです。まる一日の休みなんてめったにとってなかったんですから」
ライアはしっかりと封をした筒をしまうと一礼する。
「ではすぐにでも手続きしてきます。試験日が決まったらそのときはまたお知らせしますので」
「わかった。じゃあ、また明日」
「それではこれで」
そう言って部屋の扉を開ける。
「王子、ちゃんと体を休めてくださいよ」
一言念を押すと静かに扉を閉めた。
アルヴィスかぁ・・・もし、テスト飛行が行われればきっと来るんだろうな。
ミーハーなアルヴィス国の第一子、ネイシャン、おとなしい第二子、シャーリーン、そして王位継承候補第三子のエルトシャン。彼らが三人来れば恐らく何かやらかしてくれるだろう。
「久々ににぎわうのも良いかな」
ここのところの公務ばかりで変化のなかった生活に少しばかり飽きが来ていた。何らかの変化が欲しいの思っていたところだったのだ。
・・・明日は本でも読んでゆっくりしよう
大きく伸びをして一つあくびをするとその部屋を後にした。



第6話 第8話
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